余剰電力が少なめで設置するメリットはなさそう

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余剰電力が少なめで設置するメリットはなさそう

 

【質問】

 

太陽光発電(以下、ソーラーシステム)について教えてください。

 

先日、実家の両親からわたしに相談がありました。自宅に訪問販売の営業マンがやってきて、ソーラーシステムの設置を勧められたとのこと。

 

パネル○枚で4kW。パワーコンディショナ等、その他の機材、工事費を含め合計で200万円でした。発電シミュレーションによれば、年間の総発電量が約○kWhです。

 

なお、実家は飲食店を経営しており、1ヶ月に平均○kWhの電力使用量があります。

 

年間の発電シミュレーションから逆算しても、余剰電力を売るほど電気は余りそうにありません。○kWを発電できても、200万円をかけて設置する必要がない気もします。

 

どなたかソーラーシステムに詳しいかたのご意見をお聞かせください。どうぞよろしくお願いいたします。

 

 

 

【回答】

 

高い、安い、の回答からすれば「高い」とお答えします。

 

200万円の購入価格では、10年間で初期費用が回収できない可能性があります。

 

訪問販売での見積りでは、1kWあたり50万円になっていますが、2016年の相場は1kWあたり35万〜40万です。

 

1kW40万円と考えても、4kWならば160万円あれば設置できます。おそらく上乗せされた40万円は、営業マンの報酬でしょう。

 

訪問販売の販売価格が高いことを悪いとは言いません。彼らもビジネスでやっていますから。ボッタクリをよいこととは言えませんが・・・。

 

ソーラーシステムで40万円を回収するためには、発電量にもよりますがおよそ2年かかります。つまり、高く購入すればするほど、元をとる年月が長くなるのです。

 

そのうちにパネルの不具合やパワーコンディショナの故障がおき、修理費用がかかるかもしれません。できるだけ早いうちに初期費用は回収しておく必要があります。余剰電力を売ることができる期間も(10kW以内の場合)10年なので。

 

20年以上の長寿命をほこるソーラーシステムは、テレビや炊飯器、電気ポットのように「買って終わり」の製品ではありません。

 

自動車のように定期的な点検や修理、車検が必要です。設置にしても、いいかげんに取り付けすれば屋根から雨漏りがしたり、すぐに故障します。

 

つまり、ソーラーシステムは

 

・適正な製品を適正な価格で購入する
・適正な取り付けをする
・適正な手入れをする

 

ことが必要不可欠です。

 

少し脱線しました。

 

>>ソーラーシステムのFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)による売電について

 

 

そもそもソーラーシステムで利益を得たければ、パネルをたくさん設置しなければなりません。

 

パネルを置く面積とパネルの枚数が多ければ多いほど発電します。だから企業は、広大な土地にメガソーラーを設置するのです。

 

一般社団法人 太陽光発電協会調べによれば、全国平均のソーラーシステム価格は「費用総額 174万円」「設置容量 4.70kW」「kW単価 37.1万円」となっています。

 

日本の一般住宅の限られた屋根面積では、5kW以下のパネル設置となるわけです。おおざっぱに計算しますが、もしも5kWで年間20万円の電気を作ることができれば、8年間でソーラーシステムの元はとれます。

 

ご自宅で商売をしておられて電気をたくさん使うのであれば、売電よりも自分の屋根で作った電気でまかなうことを考えてもいいと思います。収入はなくとも節電で利益は十分に得られるでしょう。

 

環境にもやさしく、お得なソーラーシステムをぜひ設置してください。応援しています。

 

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