【無料】2015年度のリフォーム産業新聞の調査で依頼件数No.1
訪問販売のモニターで費用ゼロ円って本当ですか
【質問】
今日、家に太陽光発電の会社のセールスマンがやってきました。
大手メーカーの名前を出されたので、つい信用して話を聞いてしまいました。
セールスマンが言うには「この辺で支店を出そうと思っている。そのため、モデルになってくれる家を探している。設置料、材料費、工事費すべての経費は無料で、太陽光発電システムを設置させてほしい。ただし、設置した後の発電量のデータを数年間は取らせて欲しい。宣伝モデルになってもらえれば、あなたに支払っていただくお金はまったくありません。」とのことでした。
本当だとすれば、とても魅力的な話ですが、どう思いますか。
実際にモニターで取り付けられた方、いましたら教えてください。
【回答】
支店を出すので実績をつくりたい。
モニターをお願いしたい。
この地域で○棟の限定。
無料は今日まで。
期間限定。
見本工事として特別値引きします。
今すぐ決めてもらえれば。
補助金は今週いっぱいまでの申込み。
○○メーカーです(製品を扱っているだけ)
これらは、ほとんどが売るための嘘だと思ってください。すべてとはいいませんけれど。
最初に大手メーカーの名前を出して安心させるのは、営業の基本です。セールスマンは、そのメーカーの人間ではなく、その製品を売っているだけ。
消火器の悪質商法の営業マンが「消防署(の方)から、やってきました」という手口をよく使っていました。消防署の人間ではなく、消防署のある方面の会社からやってきたという嘘なのに。
だいたい、モニターと言って話を持ってくる業者で安かったためしがありません。
ほとんどの訪問販売業者は「モニターになって下さい」と声をかけてきます。一年中、モニターを募集しています。
しかし、実際にはモニター制度と言うものは存在せず、価格も他に比べて安いわけではありません。むしろセールスマンの販売手数料(給料)が上乗せされているので、たいてい高くなっています。
話を聞かれるのはかまいませんが
「モニターだから得」
「すぐに契約すれば割引する」
「売電すれば確実に儲かる」
という台詞を信用してはいけません。なにより絶対・確実はありません。
>>どうして訪問販売のセールスマンはモニター商法を使うのか
日本人は「限定」という言葉に弱い国民です。新聞にはいったチラシを見れば、年中「閉店セール」をやっているお店があります。ネット通販をみれば、数量限定、生産限定、期間限定生産の文字が躍っています。
不思議なもので、人はいつでもどこでも手に入る物に魅力を感じません。訪問販売のセールスマンは、その心理を突いてきます。
人は得をすることよりも損することを恐れます。これを損失回避性といいます。
太陽光発電システムは素晴らしいモノであることは、多くのひとがわかっています。心のどこかで、自分もいつか付けたいと考えていたりします。
そんな時、自宅にやってきたセールスマンが言います。「無料で取り付けできます!」と。
セールスマンは、あなたに
・モニターで
・あなただけ
・数量限定
・期間限定
上記のような台詞を投げかけてきます。
あなたは、いま契約をしなければ、損をしてしまうと思ってしまいます。
費用ゼロ円のからくりは、じっさいはローンを自分で組んで、浮いた電気代で支払いを自分ですること。費用ゼロ円ではありません。
>>あなたが訪問販売で買うと被害者が増える
訪問販売のセールスマンがいくら「わたしを信じてください!」と言っても信用する人は少ないでしょう。
けれど、あなたが信用している人や、近所で仲のよい家のひとが太陽光発電システムを取り付けることになりました。そこにそのシステムを売ったセールスマンがやってきて「お隣さんも付けるので、一緒にどうですか?工事費をサービスします」と言われたらどうでしょう。
実は、契約してしまうお宅が多いのです。セールスマンは、こうして友釣りのようにあなたのご近所さんと契約をしていきます。
数年後、太陽光発電システムが不具合を起こし、業者に連絡しても電話がつながりません。そこで、あなたは騙されたことに気づきます。
あなただけでなく、あなたを信じてシステムを取り付けたご近所さんも被害者です。あなたは何も知らずに悪質業者の肩棒をかついでしまったことになります。
たとえ、ご近所さんが設置してもすぐに契約をしない、インターネットで複数の業者から見積もりをとる、ご近所さんにボッタクリの可能性があることを教えてあげましょう。