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固定価格買取制度(FIT)について
【再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは】
再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)。日本では2012年7月からスタートしました。
簡単にいえば、住宅用太陽光発電システムであれば10年間、産業用であれば20年間、発電した電力を買い取ってもらえます。
しかも、固定価格で売り続けることができます。
これが固定価格買取制度です。
住宅用買取制度であれば、太陽光発電によって生じた電気が家庭で使う電気の量を上回ったとき、その分の電力を10年間、固定価格で電力会社に売ることができます。産業用であれば、つくった電力の全量を20年間売れます。
ドイツでは2004年にFIT(フィードインタリフ制度)を本格導入し、翌年の2005年には太陽光発電の導入量が世界一になりました。
【再生可能エネルギーとは】
再生可能エネルギーとは、太陽光、風力、水力のように自然界に無尽蔵に存在するエネルギーのこと。
固定価格買取制度では、太陽光をはじめ、風力、水力、地熱、バイオマスを対象にしています。
【つくった電気を全部、売ることもできる】
余った電力を買ってくれるのは10kWまで。10kW以上は産業用として、つくった電気をすべて売ることができます。家庭用燃料電池、蓄電池などを併設している場合も買取価格が変わります。
事業用全量買取の場合、おもに野立ての発電システムを設置し、発電したすべての電力を電力会社に20年間、買い取ってもらう方法です。
一方、住宅用余剰買取は、おもに自分でつくった電力を消費することを目的として発電します。
【太陽光発電促進付加金の原資はどこから】
こうして電力会社が買い取った電気の資金は、どこから出ているのでしょうか。
実は、電力会社から電気を買うすべての利用者が負担しています。
ためしに電力会社から届く「電気ご使用量のお知らせ」を見て下さい。料金の内訳に「再エネ発電促進賦課金」という項目があります。
これが、太陽光発電促進付加金(太陽光サーチャージ)です。
【急速に拡大した太陽光発電の理由】
水力、風力、地熱といった再生可能エネルギーの中で、とくに急速に拡大したのは太陽光発電システム。
これは他の発電方法と比べて、建設にあたっての準備期間が短いことにあります。風力や水力、地熱発電は、環境影響評価や水利権、温泉権などの権利の調整が必要で、どうしても完成までに時間がかかってしまいます。
太陽光発電は、住宅用・産業用どちらも設置は比較的簡単で、設備も他の発電設備より安く、空き地だけでなく住宅や倉庫、事務所、カーポートの屋根にまで取り付け可能です。
【固定価格買取制度のデメリット】
地球温暖化への対策、化石燃料の輸入を減らすなど、さまざまな理由から再生可能エネルギーの拡大が求められています。
再生可能エネルギーの発電を普及させるため、2012年の7月からスタートした再生可能エネルギーの固定価格買取制度。
しかし、高い電気の買取価格のため爆発的に太陽光発電が普及した結果、売電価格(買取価格)は毎年下落しています。
【太陽光発電は管理を買う】
10年間、電気を作れば決まった価格で買い取ってもらえる再生可能エネルギーの固定価格買取制度。
ならば10年間、毎日休まず電気を作り続けましょう。そのために定期点検が必要です。
【どうする?ソーラー】
2018年11月、経済産業省・資源エネルギー庁が新聞に一面広告を掲載しました。
2009年に開始された固定価格買取制度は2019年の11月以降、買取期間の満了を迎えます。2019年以降に消費者がとれる選択肢は2つ。ひとつは自家消費。もうひとつは相対・自由契約です。
>>自家消費
昼間に発電して電気製品などの電力に使用します。余った電力は蓄電池や電気自動車などに貯めることで夜間に使用できます。電気自動車なら自動車だけでなく、家庭の電力としても使えるメリットがあります。
>>相対・自由契約
従来通り小売電気事業者などと個別に契約し、余剰電力を買い取ってもらえます。
2019年問題にあわせて詐欺的商法も現れることが予想されます。たとえば「0円買取となるため、蓄電池や電気自動車を買わなければ損をする」「0円買取となるため、うちと売電契約しなければ損をする」といったものです。
一般に新たな単価で事業者と契約を結ぶかぎり、0円買取になるケースはないと考えます。買取期間終了後に余剰電力の買取を表明する事業者は複数おり、自家消費をすることも可能なので特定の業者と売電契約をしなければ必ず損をするということもありません。