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太陽光発電システムはメンテナンスフリーではない
【メンテナンスフリーの嘘】
太陽光発電システムは、太陽の光エネルギーを太陽電池で電気に変えます。
機械的な駆動部がないため、故障や不具合が少なく、メンテナンスが簡単、システムが単純なので保守管理が容易、メンテナンスフリー(手入れ不要)といわれてきました。
しかし、特定非営利活動法人「太陽光発電所ネットワーク」により、全国の約500台の住宅用太陽光発電システムの利用状況がわかりました。
その調査によれば、約500台の太陽光発電システムのうち、1/3にあたる166台がなんらかのトラブルにあっていたのです。
残念ながら、太陽光発電システムはメンテナンスフリーとは言えません。
【太陽光発電システムの寿命】
太陽光モジュールの寿命は20年から30年、パワーコンディショナの寿命は10年から15年といわれています。
けれど、日本で一番長く発電している太陽光発電システムが、2012年で20年目をようやく迎えました。2016年現在、まだ30年を超えたモジュールはありません。
なお、故障の多い。寿命がハッキリしているのが直流電流を交流電流に変換するパワーコンディショナ(パワコン)です。
パワーコンディショナだけは、直流電流を交流電流に変換する際に発熱を伴うため、比較的壊れやすくなっています。パワコンは10年程度、または15年以内に故障し、交換または修理することになります。
【維持とメンテナンスのポイント】
太陽光発電システムは、購入価格や売電費用、発電量にもよりますが、10年くらいは使わなければ元がとれません。
そのために購入・設置したあと正しいメンテナンスをして、長持ちさせる必要があります。
太陽電池には半導体が使われており、半導体そのものが壊れることはめったにありません。つまり、太陽電池パネルの故障する原因の多くは、製造上の不具合(配線のはんだ付け、半導体を接着剤で固定)によるものが多いようです。
屋根に設置したあとは、毎日の発電量を記録します。設置業者などが提出する推定発電量とじっさいの発電量とを比較して、発電状況をチェックするなど、定期的な健康診断が必要不可欠です。
もしも発電量が低下したなどの異常をみつけたら、すぐにメーカーの点検を受け、問題が小さな段階で修理・交換し、発電量を維持しましょう。
とくにFIT(再生可能エネルギーの固定価格買取制度)で、余剰電力を売ることができる期間は10年。その10年で元をとるよう意識します。
太陽光パネルの修理は、ガラス基板の中に接着剤で封じ込められてしまった太陽電池は、中身を交換することが難しく。そこで修理といってもパネル全体を交換するのが一般的です。