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太陽電池の変換効率と選び方
【太陽電池の種類と選び方】
太陽電池とは、太陽の光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電変換装置で、太陽光発電システムの心臓ともいえる重要な部分です。
そして、太陽光電池で大事な性能が「変換効率」です。
変換効率とは、太陽から照射された光エネルギーのうち、何%を電力に変換できるかを表したもの。
100%の太陽光を受け取り、そのうち10%しか電気にできない製品と、20%できる製品があったとして、あなたはどちらを自分の家の屋根に取り付けたいですか。
価格を気にしなければ、誰もが20%の製品をつけたいでしょう。とくに最長で30年間の寿命をもつ太陽光発電システムであれば、その差は歴然です。
太陽電池の変換効率の向上は、発電コストの低減に大きく寄与するため、現在、世界中の企業や研究機関が研究開発に取り組んでいます。
【シャープが変換効率31.17%を達成】
NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のホームページ「ニュースリリース」によれば、シャープの太陽電池モジュールが世界最高変換効率31.17%を記録しました。これまでの世界記録が24.1%だったので、これは驚きの数値です。
市販の太陽電池モジュールの発電効率で20%を超えているのは、東芝(アメリカ・サンパワー社製)の20.3%。バックコンタクト方式と呼ばれ、通常は表面にあって太陽光を遮る電極を裏面に設計したのが特徴です。
安さならカナディアンソーラーの33.7万円となります。
【着地点は価格と品質の折り合うところ】
太陽光発電システムの性能が同じならば、安い導入コストは魅力的です。太陽電池の変換効率が高く、そのうえ安価なら、わたしだって手を出したくなります。
しかし、相場よりあまりに安い製品は品質や管理コストを削っている可能性があります。
生産ラインをオートメーション化していたり、品質管理システムを導入していれば問題ありませんが、低価格品メーカーの中には生産を手作業でおこなっていたり、生産工程がズサンなところもあります。
安さだけで選ぶと、導入費用は安かったけれど、あとから不具合が頻発して修理費用がかかってしまい、結果的に高い買い物になってしまう危険性もあるのです。
太陽光発電システムは、どのメーカーでも同じ品質ではありません。また、設置(施工)によっても結果が変わってきます。
発電効率が高い太陽電池は価格も高くなります。価格と品質の折り合いがうまく付くよう探すところが、製品選びで失敗しないコツです。
【太陽電池素材別変換効率】
ここでは太陽電池素材の変換効率を紹介します。単結晶のように単一の材料でつくられた太陽電池の変換効率は、理論限界効率の約30%に近づきつつあります。
・単結晶シリコン 20〜25%
・多結晶シリコン 15〜18%
・アモルファスシリコン 5〜10%
・CIGS 10〜20%
・GaAs 25%
なおGaAs(ガリウムヒ素)単結晶が25%超を達成していますが、非常に高価なため量産にはむいていません。
【太陽光発電で知っていることベスト10】
あなたは太陽光発電の長所と短所をどのくらい知っていますか。
1位 電気代の支出が減る。削減される
2位 地球環境にやさしい自然共生が実現する
3位 電気を自給自足できる。安心感や満足感がある
4位 国から補助金が支給される
5位 日照がある昼間しか発電できない。季節や時刻、天候にも左右される、夜間は発電できない
6位 比較的容易に設置でき、発電時に二酸化炭素をまったく排出しないので、環境保全にもよい
7位 現在の価格では、原子力など他の発電設備と比べると発電単価(コスト)が割高
8位 発電設備は発電効率が低いため、ある程度の設置面積が必要になる
9位 将来生活への投資になる
10位 災害時や停電の場合でも、日照があればシステムが作動し、一定量の電力が使用できる
太陽光発電システム購入プロセス流通構造調査報告書(太陽光発電所ネットワーク 2005年)より。